業務別システム
問い合わせ・予約・申込ができるホームページを作るには?|フォームを付ける前に決めること
「ホームページから問い合わせや予約を受けたい」「申込をメールや電話ではなく、Webで受け付けたい」。ホームページを作る・作り直すときに、こうした要望はよく挙がります。ただ、フォームを付けること自体は難しくありません。難しいのは、受け付けた内容を、誰が、どこで、どのように対応するかです。ここが決まっていないと、フォームから届くメールが増えるだけで、業務はかえって煩雑になります。業務につながるホームページにするために、フォームを付ける前に決めておきたいことをまとめました。
結論:フォームは「受付の入口」、決めるべきは受付の後
問い合わせ・予約・申込ができるホームページを作るときに最初に決めたいのは、フォームのデザインや項目数ではなく、次の3つです。
- 何を受け付けるのか:問い合わせ、来店予約、セミナー申込、資料請求、見積依頼など
- 受け付けた後、誰が何をするのか:返信する人、日程を調整する人、対応状況を確認する人
- 受け付けた内容を、どこで管理するのか:メールの受信箱、スプレッドシート、管理画面など
この3つが決まると、フォームに必要な項目、受付完了時に送る連絡、管理画面が必要かどうかが自然に決まっていきます。逆に、ここを決めずにフォームだけを付けると、「誰が返信したか分からない」「予約が重なった」「申込の控えが見つからない」といった問題が、公開後に起こりやすくなります。
受付の種類によって、必要なものは変わる
ひとくちに「フォーム」といっても、受け付ける内容によって必要な項目や受付後の流れは大きく違います。ホームページで受けたい受付がどれに当たるかを、まず整理してみてください。
| 受付の種類 | 主な項目 | 受付後に必要になりやすいこと |
|---|---|---|
| 問い合わせ・相談 | 氏名、連絡先、相談の種類、内容 | 担当者への振り分け、返信の記録、対応状況の管理 |
| 来店・面談の予約 | 希望日時、人数、メニュー、連絡先 | 空き枠の管理、重複の防止、確定・変更・キャンセル、リマインド |
| セミナー・イベントの申込 | 参加者情報、参加日程、参加方法 | 定員の管理、参加者への一斉連絡、当日の出欠確認 |
| 資料請求・見積依頼 | 会社名、担当者、送付先、検討内容 | 資料の送付、見積作成の依頼、その後の連絡の記録 |
| サービスの申込・入会 | 申込者情報、プラン、必要書類 | 内容の確認・審査、結果の通知、会員情報の管理 |
複数の受付を一つのホームページで受けることもよくあります。その場合も、受付ごとに担当者や対応の流れが違うことが多いため、フォームを分けるのか、一つのフォームで「相談の種類」を選んでもらうのかを決めておくと、受付後の振り分けが楽になります。
受付後の管理は、件数と担当者の数で考える
受け付けた内容をどこで管理するかは、件数と、対応する人の数で考えると判断しやすくなります。最初から大きな仕組みを作る必要はありません。
| 状況 | 管理の方法の例 | 見直しのサイン |
|---|---|---|
| 件数が少なく、対応するのは1人 | フォームの内容をメールで受け取り、受信箱で管理する | 返信漏れが出る、過去の受付を探すのに時間がかかる |
| 件数が増え、複数人で対応する | 受付内容をスプレッドシートや一覧画面にためて、担当者と状況を記録する | 誰が対応中か分からない、二重に返信してしまう |
| 予約枠や定員がある、対応の流れが決まっている | 受付一覧・詳細・ステータス・通知を備えた管理画面を用意する | 予約が重なる、確定の連絡を手作業で送っている |
メール通知だけで回っているうちは、無理に管理画面を作る必要はありません。見直しのサインが出てきた段階で、受付一覧や管理画面を追加するという順番でも十分です。フォームの回答をスプレッドシートで管理していて限界を感じている場合は、Googleフォームの申込管理に限界を感じたらで、管理画面の最小構成を紹介しています。
ポイント:受付完了の連絡も、ホームページの一部
フォームを送信した人に、受付内容の控え、今後の流れ、返信までの目安、問い合わせ先を自動で知らせるだけでも、「届いているか」という確認の電話やメールを減らせることがあります。受付完了の画面と自動返信メールの文面は、フォームの項目と同じくらい大切な設計の対象です。
予約フォームと予約システムの違い
「ホームページから予約を受けたい」という要望は、実際には二つのどちらかであることが多いです。
- 希望日時を受け付けて、担当者が日程を調整する:予約フォームで足りることが多い
- 空いている枠を表示して、その場で予約を確定させる:空き枠の管理や重複の防止を備えた予約システムが必要
後者の場合は、営業日や予約枠の設定、変更・キャンセルの受付、リマインドなど、決めることが増えます。既製の予約サービスで足りるのか、自社の受付ルールに合わせて作るべきかは、予約システムは既製サービスと独自開発のどちらを選ぶ?で詳しく比較しています。LINEで予約や通知を受けたい場合は、LINEで受けている予約・問い合わせを管理するには?も参考になります。
既存のホームページに、フォームや管理画面だけを追加できるか
今のホームページを残したまま、問い合わせフォームや予約・申込の受付、受付後の管理画面だけを追加できる場合もあります。作り直すか、追加するかは、主に次の点で判断します。
- 今のサイトがどのような仕組みで作られているか(CMSの種類、サーバー、誰が更新しているか)
- サイトの見た目や内容に、大きな不満があるかどうか
- フォームを、今のサイトの中に置きたいのか、別のページやサブドメインでもよいのか
- サーバーやドメインの管理画面に、誰がアクセスできるか
サイトの内容に満足していて、受付の仕組みだけが足りないのであれば、追加のほうが費用も期間も抑えやすくなります。サイトの内容自体も古くなっていて、受付の導線も見直したい場合は、リニューアルとあわせて考えたほうが、全体として使いやすくなることがあります。
サーバーやドメインのアカウントを確認しておく
既存サイトへの追加では、サーバーやドメイン、メールの設定を触ることがあります。管理画面のログイン情報を誰が持っているか、以前の制作会社に管理を任せたままになっていないかを、事前に確認しておくと話が早く進みます。アカウントの扱いについては、外注したシステムを自社で持ち続けるためにで解説しています。
依頼先は「受付の後」まで作れるかで選ぶ
会社紹介やデザインが中心のホームページであれば、ホームページ制作会社が得意とする領域です。一方で、受け付けた内容の管理画面、予約枠の管理、担当者ごとの権限、通知といった「受付の後」の仕組みが必要になる場合は、Webアプリやシステムの開発に対応できる依頼先のほうが進めやすくなります。
| 必要なもの | 相談しやすい依頼先の例 |
|---|---|
| 会社案内・デザイン中心のサイトと、シンプルな問い合わせフォーム | ホームページ制作会社、Webデザイナー |
| 予約・申込の受付と、受付後の管理画面・通知 | Webアプリの開発に対応できる制作会社・開発会社 |
| 受付の情報を、顧客管理や社内の業務と連動させたい | 業務システムやWebアプリの開発会社 |
どこまでを一社に任せるかによっても選び方は変わります。依頼先ごとの違いは、小規模な業務システム開発はどこに依頼すべき?で整理しています。
相談前に用意しておくとよいもの
完璧な仕様書は必要ありません。次のような情報があれば、必要な機能と進め方を具体的に話せます。
- 受け付けたい内容:問い合わせ、予約、申込、資料請求など、どの受付をホームページで受けたいか
- 今の受け方:電話、メール、Googleフォームなど、今どのように受け付けているか
- 受付後の流れ:誰が確認し、どのように返信・調整しているか
- 月あたりのおおよその件数:多い時期と少ない時期の差も分かれば十分です
- 今のホームページのURL:既存サイトがある場合
- 参考にしたいサイト:受付の流れや画面のイメージに近いもの
費用は、受付の種類と数、管理画面の有無、予約枠の管理や外部サービスとの連携の有無などで変わります。費用の考え方は業務用Webアプリ開発の費用はどう決まる?で、相談前のメモのまとめ方は要件メモの書き方とテンプレートで解説しています。
Tailboneでは、会社紹介だけで終わらない、問い合わせ・予約・申込の受付から受け付けた情報の管理までを含めた、業務につながるホームページの制作・改善を行っています。既存サイトへのフォームや管理画面の追加についても、今のサイトの状況を伺ったうえで、作り直すか追加するかを含めてご提案します。
よくあるご質問
問い合わせフォームや予約フォームだけの追加でも相談できますか?
はい。ホームページ全体を作り直さなくても、既存のサイトにフォームや受付後の管理画面だけを追加できる場合があります。今のサイトの仕組み(CMSの種類、サーバー、更新の方法)によって進め方が変わるため、サイトのURLと、追加したい受付の内容をお知らせください。
予約フォームと予約システムは何が違いますか?
予約フォームは「希望日時を受け付ける入口」、予約システムは「空き枠の管理、重複の防止、確定・変更・キャンセル、リマインド」まで含めた仕組み、と考えると分かりやすくなります。希望日を受け付けて担当者が日程を調整する運用ならフォームで足りることもあり、その場で予約を確定させたい場合は予約システムが必要になります。
既製の予約サービスやフォーム作成サービスで足りる場合もありますか?
あります。受付の流れが一般的で、既製サービスの画面や項目に業務を合わせられるなら、既製サービスのほうが早く安く始められます。自社の受付ルールや管理の仕方に合わない部分が業務の中心にある場合に、独自に作ることを検討します。